気ままな猫が溺愛中【完】

「……。」


なぜか答えない。


「秋人?聞いてる?」


繋がれている手を下にくいくいと引っ張って、聞いているか確認する。


「……。」


…絶対聞こえてるよね。なぜ何も言わないの?


「ねぇ」と、繋がれてない方の手で、繋がっている秋人の腕を掴んで、より強く下に引っ張る。


体勢を崩して秋人の顔が近付いたかと思うと、ちゅっと頬にキスされ、耳元で


「…聞こえてる。」


と囁かれる。


…朝から刺激が強すぎるよ!!!!


真っ赤になった顔を隠すように下を向きながら道を歩く。秋人は機嫌良さげだし。絶対面白がってる!


そんなこんなで、なんとか学校に到着。まだ早い時間だが、生徒は結構いて、ざわざわと騒がしい。


何だろうと顔を上げると、視線は私たちに向いている。


…そういえば、秋人、トップなんだったね。


見られてる見られてる。パンダ並みに見られてる。秋人はいつもこんなに見られてるの?パンダと語り合えそうだねぇ。なんて、のんきなことを考えながら、気にせず歩く秋人に引っ張られながら校舎に入る。


「私、水やりしてくるね。」


中庭に向かおうとすると、なぜか手を繋いだまま秋人も来る。


…これは一緒に来るパターンなのかな。そんなに私についてくるの楽しいの?変わってるなぁと失礼なことを考えていると、中庭に着く。手を離してもらい、水やりを終える。さて、教室行こうとすると、またしても手を繋がれる。



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