生贄x

神の章 /助けてください!



問われたことに頷きながら雪がチラチラとまた降り出した闇世の中を歩き出す。


「どこへ?」

「立海さんのところへ」

「こんな時間から?」


もう夜も深い頃合い。

きっと会いに行く頃には夜中前か過ぎてしまうかもしれない。それでも…


「だって、一日だけの自由ですから。」

「…」

「どうしても譲れないんですよ。坐さんたちを殺さずに済むならその方法が一番いい。私だって別に、人を殺したいわけではありません。」


一度立ち止まり、振り返ってそう言うと坐さんはため息混じりに私に近寄ってきた。


「だからと言って、生贄を辞めることは現時点で不可能ですよ?」


彼らの内情を知り、性格を知り、行動パターンだってきっと私にはわかる。

ミューさんは朝が弱いからその時を狙えばいいし、獄さんは自分をセーブする癖があるからその一瞬を狙えばいい。

坐さんは暗い部屋から連れ出せば慣れるまでしばらくかかるから、暗いあの部屋の明かりをつけてやれば簡単に捕まえられるだろう。


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  • 1993
  • 22096
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