HOTARU―一瞬-トキ-の輝きは、蛍のように―Ⅲ【完】

ep.11 苦痛と憂鬱 /優秀

 



「辰己先輩って、どこの専門学校に行ってるんですか?」



辰己の顔を見て首を傾げる。今まで聞いてこなかった事に触れると、今さら?なんて顔をされたけど、答えてくれた。



「街にある、自動車整備の専門学校だ」



「自動車整備っていう事は、整備士になりたいっていう事ですよね?」



「まぁ……な」



そういえば辰己、よくバイクの雑誌を読んでるから…………そっか、納得。




照れくさそうな顔をしている辰己に、あたしは微笑むだけ。照れてる、なんて言ってからかうのもいいけど、好きな事を見つけて取り組める姿勢をからかうのは、侮辱する事になりかねないから。



「圭の事、聞かないのか?」



「いや、圭先輩は分かるよ?大工になったんでしょ?似合ってる似合ってる」



「…………俺には軽いなぁ~……おい」



「あっ、いましたっけ。圭先輩」



「わざとやってんのか?あ゛あ?」





 

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