たかがコーヒー。されどコーヒー。

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世奈「いらっしゃいませ」

お客「いつものコーヒーをお願い。」

世奈「かしこまりました。」



私はカフェで働いている宮田 世奈(みやた せな)。


21歳。

フリーター。




バリスタを目指してカフェで修行している。

ここのカフェは、コーヒー豆の種類が豊富だ。

来るお客、一人ひとりに合わせて種類や濃さを調整して出している。

私はまだ店長のようにお客を見ただけで好みのコーヒーを提供することはできないけど・・・



いつか自分の店を持ちたいっ・・・!


その目標を叶えるために日々勉強している。




お客「すみませーん、注文いいですかー?」

世奈「はい。承ります。」







ーーーーーーーーーー




ーーーーーーーーーー






世奈「ふぅー・・・。」


ピークタイムを過ぎて、時計を見ると『午後2時』



お客さんが少ない間に消耗品の補充をしないと・・・




カウンターの下でガサゴソ補充していると


店内がざわつきだした。





お客「え・・・」

お客「めっちゃかっこよくない!?」





何かあったのかと思い、顔を上げると



世奈「ーーーーっ。」



イケメンさんが店内に入ってきた。



芸能人か・・・モデルさん?



それくらいに整った顔立ち


長い手足


醸し出す雰囲気はまるで王子様



見惚れてるお客さんの視線を浴びながら、私の前まで来た。



昴「あの・・・すみません。」

世奈「あっ、はいっ。いらっしゃいませ。」

昴「ブラックのコーヒーお願いします。テイクアウトで。」

世奈「かしこまりました。少々お待ちください。」




私の淹れたコーヒーを、あんなイケメンさんが飲んでくれるなんて・・・


ドキドキしながらコーヒー豆を挽く準備をする。


世奈「これからお仕事ですか?」

昴「えぇ、大事な会議があるんです。その前に喉を潤しとこうと思って。」


世奈(なら、この豆がいいかな?)



ガリガリと豆を挽き、ドリップする。




世奈「お待たせいたしました。」

昴「ありがとう。」


彼はにこっと笑い、店を出ていった。


その間も女性客はみんなガン見していた。




店長「宮田さーん、こっち手伝ってー?」

世奈「はーい、今いきまーす。」





ーーーーーーーーーー




ーーーーーーーーーー翌日・・・・・・・・・






またもや昼過ぎ、



カウンターの下でゴソゴソ消耗品の補充をしていると店内がざわつき出した。


お客「誰!?芸能人!?」

お客「やばいっ。超イケメンっ。」




何事かと思い、カウンターから顔を出すと



世奈「・・・あっ、昨日の・・・。」

昴「覚えててくれたの?今日もブラックをお願いします。テイクアウトで。」

世奈「かしこまりました。」



うちのコーヒーを気に入ってくれたのは嬉しいけど・・・。


回りのお客さんの視線がすごい・・・。


昨日もだったけど、今日もみんなが彼を見ている。


世奈(この人・・・見られることになれてるのかな。)



世奈「今日もお仕事ですか?」

昴「今日はもう終わって帰るところ。連日仕事だったからもう休まないと動けなくなるよ・・・。」



世奈(疲れてるのか・・・ならほのかに甘いコーヒー豆がいいかな?)

ガリガリと豆を挽き、ドリップしていく。


世奈「お待たせいたしました。」

昴「ありがとう。」

世奈「ありがとうございます。」




でもイケメンさんは店を出た後、すぐに戻ってきた。


昴「あのっ・・。」

世奈「どうかされましたか?」

昴「昨日と味が違うんだけど・・・。」

世奈「あ、うちはお客様に合わせてコーヒー豆を変えてるんですけど・・・お気に召しませんでした?すぐに入れ直します。」




昨日と同じコーヒー豆を挽こうと準備を始めると



昴「あ、入れ直さなくていいよ。昨日のコーヒーもかなりおいしかったんだけど、今日は今日で体に馴染むというか・・・すごくおいしいから。」

世奈「・・・ありがとうございます。」

昴「いえ、こちらこそありがとう。また来るからよろしくね?」



そんな褒めてもらってうれしくなった私は仕事用の顔を忘れて笑顔で



世奈「お待ちしてますっ。」

昴「---っ!」






まさか毎日来るとは思わなかったけど・・・


















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