Spiral【完】

─ 2.


「「乾杯」」

声をそろえて、生ビールのジョッキを合わせる。

「ぷはぁ~!!」

息を吐くと、裕に“オヤジ”と笑われた。

今日は私の希望どおり、中華だ。
といってもオリエンタルな雰囲気の、普通の居酒屋よりも断然お洒落なお店。

これは絶対にデートだと思われてるな……。

先程からこのテーブル近くを通りかかる女性のお客さんや店員さんの視線を感じる。
ちょっと痛いくらいだ。

「どうした?」

裕は慣れているのかまったく気にもしていない。

「なんでもない」

エビチリをつまみながら、私は首を振った。

裕は人目をひく。
同僚の川辺さん的にも、裕はなかなかのイケメンらしい。

確かに背は高いし体つきもいい、顔立ちの彫りが深いからか、ちょっと日本人離れした雰囲気を持っている。


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