私を愛して【完】

怪しい兄





雪斗side




最近兄貴の様子がおかしい。



前は日付が変わる頃に帰って来ていたのに今はそれよりも早く、20時が21時には帰って来ている。



今日俺は19時頃に帰ってきて、その1時間後に使用人たちの「お帰りなさいませ文人様」という声が聞こえ今日もこの時間に帰ってきたか、と思った。



やっぱりおかしい、やっぱり怪しい。



どうしてこの時間に帰ってくるようになったのか、兄貴には訊きづらいから使用人に訊いたりしたが「存じ上げません」の一言。



誰もが怪しく、おかしく、珍しく思っているにもかかわらず、誰もその理由を知らない。



俺の部屋は西側、兄貴の部屋は東側で家の中で兄貴と出会うなんてそうそうない。



けど、部屋を出て大広間に向かうとブランドの袋を手に持った兄貴と鉢合わせた。



どうやら今部屋に向かうらしい。



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