私を愛して【完】

動物園





「未来、明日は動物園に行こう」


「え?」




彼、文人さんは会社から帰ってきて夕食を一緒に食べているときにそんな提案をした。


提案というよりも、もう行くことは決定しているような気がするのは気のせいだろうか?




「動物園、ですか?」


「あぁ、行ったことないと言っていただろう」




確かに言った。でも行ったことないと言ったのは初めて文人さんに水族館に連れていってもらったときで、あの時の会話を覚えているなんて思ってなくて驚いた。




「覚えて、いてくれたんですか?」




あの時は当たり前のように気持ちは通じ合っていないし、文人さんはとっても楽しんでいるようには見えなかったし、あたしの話していたことなんて興味がなくて聞いていないと思っていたのに。





0
  • しおりをはさむ
  • 648
  • 1553
/ 606ページ
このページを編集する