できさせちゃった結婚

異変




季節は変わらず、春。
変わったのは桜が完全に散って緑の葉が出てきたことぐらい。
まだまだ仕事には慣れなくて、教えてもらうことばかり。





主任も力を入れて私と関くんの指導をしてくれてる。
渡された資料ファイルも完全に覚えたし、できることは率先してやった。
言われる前に行動。を理念に毎日の労働に費やしていた。





ちくっ





あ、またこの痛み。
最近毎日少しずつ頻度も増してきたし、痛みも増してきた。
なんだろうと思いながらも、仕事を理由にあまり病院にも行けてない。大切な時期だけど、覚えることが多いこの会社では少しの時間も惜しかった。




もちろん、相談することでもないと思っていたし、
葵さんも献身的に協力してくれている。
無駄な心配はさせたくなかった。






「おい、須賀。●●会社の資料整理頼む」




「それなら昨日やりました。
課長の机の上に置いてあるんですが…」





多忙な課長の机の上を見ると大参事のごとく汚いもので、
そりゃ資料も見つからないわなと思った。





「分かった、あと、話があるから来い」





顔も見ずに遠く離れた席から私を呼ぶ。





「はい」






やりかけていた仕事を置いて、課長席に急ぐ。
また何かあるのかな。と考えながら向かう。







「あの、話とは…」





「前に提出してもらったこの案件。
お前ので決まりそうだから、清書したものもう一度提出して。
これな」





そういって指さしたのは、喫茶店で思い浮かんだ砂糖の代わりに蜂蜜を使ったお菓子。






「私のが採用されたんですか」



「じゃなきゃ呼ばん。今日中にできるな?」




「はい」





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