できさせちゃった結婚




私みたいな平々凡々な子には、
程遠いセリフを言えばついてくると思ってるんだ。



まぁ、



「はい、また来週に」



この考えてる時も間髪入れずこう言っていた。


よく見ると葵さんの顔立ちには特徴がある。
目は特に大きくはない。細く、切れ長。
その目元にはホクロがあって、
鼻筋も通っている。
肌色はどっちかと言うと白より。
いかにもできる男のようで。
あと、セックスしたからわかるけど、かなりのSだ。



葵さんが動くだけで全身が逆撫でするくらい背筋がピンっとしてしまう。


その容貌に緊張しているんだと思う。



「人を舐めるように見るね、惚れた直した?」



座っていたソファーの隣に腰掛けてきて、私のアゴをくいっと持ち上げる。


かけていたメガネを私が外す。


その合図で彼が私に口付けした。


前までは絶対に自分から合図を送ることはなかったし、むしろかわしてきていた。


あれだけ苦手だったはずの男の人に、こんなにも虜にされたのはきっと彼が私をこんなにも甘くするから。


「ん…ふっ」



「ほかの男にあんな目で見つめるな、誘ってると思われるぞ」



少し唇を離すとまたくっつく。
その合間に彼は言葉を放つ。



「口開けろ」



キスの合間に漏れる言葉に素直にしたがう。
慣れてるなぁなんて思いながらも彼からは離れない。




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