一ノ瀬さん家の家庭事情。【完】

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「俺、一ノ瀬さんのこと、ずっと気になってて…」

目の前には、少し顔を赤くして話す隣のクラスの…名前なんだっけ?

「良かったら俺と付き合ってくれない?」

きっ、きっ、きたーーーーーー!!!!

彼氏いない歴=年齢のあたしにも、ついに春がやってきたのね!

生まれて初めての告白、嬉しくて声も出ない。

「一ノ瀬さん?」

「あっ、えっと…」

でもあたし、まだこの人のこと全然知らない。

名前すら、知らない。

ただわかってるのは隣のクラスの人ってことだけ。

だって胸のピンが一年C組になってるんだもん。

「…あたし、その、あまりあなたのこと知らないし…」

人生初の告白はものすごーく嬉しいけど、やっぱり好きじゃない人とは付き合えないよ。

「だから…」

「なんで?とりあえず付き合ってみようよ、相性合うかもしれないし!」

そう言うと、その人はあたしの方に腕を回してきた。

何、この人。

馴れ馴れしくない?

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