一ノ瀬さん家の家庭事情。【完】

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目を開けると、二段ベッドの木目が見えた。

ここはあたしの部屋?

あれ?

あたし、お風呂に入ってて、それで…

「あ、起きた。律兄、愛起きたよ。」

ベッドの横から玲のいつもどおり冷めた声がして、そしてそのあとものすごい足音がしたかと思ったら勢い良くドアが開く音がした。

「あ、愛!大丈夫か!?もう辛くないか!?」

りっちゃん、大きい声出しすぎ…

なんだか頭が痛い。

「愛、お風呂場でのぼせて倒れたんだよ。熱もあるみたいだし、明日病院行こうね。」

そう言いながらあたしのおでこに貼ってあったもうすっかりぬるくなってきた冷却シートを取り替えてくれる優兄。

お風呂場で、のぼせて…?

でも今はベッドで、ちゃんとパジャマも着てて…

はっ!

「お前、ほんと重かったぜ。」

その悪魔の声のする方に恐る恐る目を向けた。

「し、真兄がここまで…?」

「あ?うん、そうだよ。」

ということは…


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