PURPLE Ⅰ【完】

第2章 /貴凰学園

指笛の音。


歓声  称賛  ざわめき


そして、なぜか手拍子―――


一定の息の合ったリズムのなか、一人男が教壇に立つ。


降参するかのように両手を高く上げると、リハーサルしたかのように、それらも終わる。


「えぇ~それでは転校生の高木から一言挨拶してもらう」


教壇に立つ男の隣には、すべての人達から注目を一身に浴び、針のむしろの転校生。


「たっ…高木朱織です。よろしくお願いします」


そう挨拶をするや否や再び嵐のような騒ぎが起こる。


なんじゃこりゃ?


……ここ学校だよね?


教室は机の数と合わない大人数の生徒たちが押しかけ、それは廊下にも続き溢れている。


自分たちのクラスはどうした?
先生たちは?………いた!!!


教室の隅でかたまり、この騒動を見学している。


……研究授業かよ


一人、脳内パニック状態の転校生をよそに教壇に立つ男は続ける。

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