PURPLE Ⅰ【完】

噛みつくようなキスとともにソファーに倒された。


角度を変え舌を絡ませるそれに合わせると、さらに激しさを増す。


彼の優れた技量に翻弄され……


「ふっ…んっ……あっ…っ…」


知らぬ間に始まった指先の動きに、徐々に身体が熱を帯びる。



流されるままのこの状態に終止符を打つのは……やはりこの人で…


「あぁ、わかっている由利。」


力が入らず起き上がれない私を余所に、何事も無かったように綺麗な顔立ちで電話を終えると私を見下ろす。


身体が離れ安堵していることに気が付くと、ニヤリと近づき


「まだだ」


耳元で囁き甘噛みすると、首元にチクリと微かな痛み。


「いい子でいろよ」


満足気な表情を見せると、美しい男は部屋を出て行った。






左手を上げると気高い輝き。


「似合わないな……」


純潔のダイヤモンドは穢れた私には似合わない。


眩しすぎるそれを……


そっと指から外した。




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