PURPLE Ⅰ【完】

第3章 /*







―― 京悟 side ――









「お疲れですか?」


運転席からミラー越しに由利が確認してくる


「……」


「明日の午後からのスケジュール調整しますから少し休まれた―――」


「なぁ由利」


言葉を遮りタバコに火を点ける


「はい」


肺に溜まったものをゆっくり吐きだす。


「朱織はどうしてる?」


オレの言葉が意外だったのか珍しく返事が遅れ


「忙しくしているようです。
そう言えば右京とカドゥケウスを訪れたと報告が入っています」


「右京と?」


「はい、報告によれば壊れた右京を朱織殿が収めたと」


「へぇ」


退院祝い以来、朱織と会っていない


「あの右京を止めるとは大したものです」


「由利、お前朱織をどう思う?」


「どうとは?」


「そのまんまの意味だ」


由利は考える時間が欲しいのかタバコに火を点け


「不思議な方だと思います。
時折みせる威光のような…表現が難しいのですが、服従させられてしまう雰囲気は藤崎会長の血を感じます。

それなのに、どこか守ってあげたくなる可愛らしい面もあって目が離せない方ですね」




「由利、お前にしちゃ雄弁だな?惚れたか?」

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