PURPLE Ⅰ【完】

第3章 /*







―― 隼 side ――










「さほど大したことなかったわね」


コーヒーを飲みながらアイツが呟く。


「何が?」


「たった数分で終えるほど大した話じゃなかったってこと」


似ている。


蒼天と似ている。


一見冷めた様な冷静さも、すべてを受け入れる強さも


......そして、受け入れてしまう弱さも。


蒼天と似てそれは強く美しくもあり、女だからか儚くも見え……


蒼天の部屋ですべての意識を奪われた、あの日とだぶって......


縋ってしまいそうになる弱い心を見透かされそうで......


──思わず顔を背けた。


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