PURPLE Ⅰ【完】

アオが私から離れ、周りに顔を向けるや否や『蒼天さんどうぞ』とイスを献上され、侍者のようだと感心していると、その男の子と目が合う。


真っ赤な顔で軍隊のような気をつけから、直角にお辞儀され『あの…オレ』と自己紹介。


されぬがままにポカンとしていると、周囲にいた男たちが『てめえ、ズリいぞ』と次々に自己紹介してきた。


ナオトだのユウトだの、なんだかトが多いな……ことぐらいしか頭に残らなかったけど。


傍にいるアオもロイも口を挟むこともせず。


一通り2階の人達と挨拶がてらコミュニケーションを取り終わった頃には、隼もダーツを手に準備していた。


「オレも入る」


「賭けダーツだよ?」


「ああロイに聞いた。勝者が最下位に命令できんだろ?」


ニヤリと笑った隼の顔からは自信が読み取れ


──ヤバいな……魂の奥底に眠っているキョウキがのっそりと起き上がる。


「ゼロワンで勝負しない?」


2人に提案する。


「いいですね。持ち点は501でよろしいですか?」


私と隼が了承の頷きをすると


「それでは、誰が一番最初に持ち点をゼロにするのか、予想が当たった方にはオーナーのわたくしから素敵なプレゼントを致しましょう」


ロイの宣言で二階が雄叫びと指笛で沸けば、男たちは足を踏み鳴らし


本気の遊戯が始まった。

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