PURPLE Ⅰ【完】

第3章 /*








── 京悟side ──









ベッドで息が上がったまま動けない朱織に手をのばす。


女とのSex の後は、すぐに身支度するいつもと違い


その肌を


その髪を


その瞳を


その存在を


飢えているかのように抱き寄せる。


この満たされた思いに、全身を覆う生温い何かに戸惑い、朱織の背中に手を這わせ『大丈夫か?』と笑えば


「大丈夫じゃないです。ゆっくりってお願いしたのに......」


少し恨めしそうにオレを睨む。


「悪い。次は朱織が泣いてお願いするぐらい、ゆっくり焦らしてやるから許せ」


『なっ!』と大きい目をさらに大きくさせ、恥ずかしいのかオレの胸に顔を埋める。


愛おしい……咄嗟に浮かんだそれを誤魔化すように、今夜の朱織との会話を思い出す。



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