PURPLE Ⅰ【完】

第4章 /Rotの軸

「めっちゃすげぇ~。ほんま凄かった。あのカシャカシャってカメラの音に合わせて次々とポーズ決めるRot。ほんますげえ~。なあ、あれアドリブなん?」


ずっとこれだ……


スタジオを出てからも、その前からも喋り続けるジク。


最初は私に気を使って喋りかけてくれていると思ったけれど。


──違う。


ジクは三分黙っていたら毒に侵されるとか、HP(ヒットポイント)が5減らされるとか、きっとそんな設定で。


ザワザワと周囲が騒がしくなり何事かと伏せていた視線を上げれば、ジクが信号待ちの往来で、私の真似なのかポーズを決めている。


「いや~おばちゃん。Rot ほんま凄いねん。めちゃめちゃカッコええねん。」


やめてぇぇぇー


ってか誰、その人?


ジクは年配のおば様方に熱く私について語り、信号待ちをしている人の興味を引きつける。






……はっ…恥ずかしい。


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