チャラ男が見つけた女王様(仮)

未来のお話

卒業した日から、長い月日が流れた

あの日、酷く激しい雨が降る中、暴れる華楠をただ抱き締めて謝り続けた

華楠を手放そうと決心したのは卒業の日だった

それから、何となくダラダラとタイミングを探して、こんな日になってしまった

手放すことに戸惑った
ただ、これ以上俺と一緒にいても幸せには出来ないと

だから、別れを切り出した

最後に、いつまでも心は華楠だけを愛している、と思いを込めてキスをして去った


「……。」


今日のこの雨はあの日と似ている


「華楠…。」


空を見上げ小さく小さく愛しい人の名を呼んだ


「……。」


幸せになっていることを願い生きてきた

幸せになっていなければ奪いに行く気でいた

それは、俺の為なのか、彼女の為なのか…


「…………フッ。」


鼻で笑い、街に向かって歩き出した

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