この想いはきっと せいいっぱいの、初恋だった。【完】

prologue










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鈍く重たい衝撃が、全身を襲った。




どこからか流れ落ちてくる生暖かい液体が、右目を通り耳の奥へと入っていく。


その感触が気持ち悪くて、仕方がない。







視界は開いているはずなのに、世界には何も映っていなかった。




ただただ、目の前は、暗闇だ。


黒だけで染まる、哀しい景色。







それでも、背中には痛いくらいの光が当たっている。


それは一体、何なのか。




理解するまえに、ばんっ、ばんっ、といくつかの強い音が続いた。







焦った男たちの「やべえよこれ……、」「に、逃げるぞ……っ!」どこまでにも響きそうな声も混じっている。




瞬間に、聞こえてきた車のエンジン音。


唯一あった光が、遠く離れていく。







同じように、うっすらとつながっていた意識も、遠のいていった。












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