お女ヤン!!2【完】

★2 /お怒りお嬢様






―――――・・・・・・






「ごめん、ここで降ろして」




今すぐには家に帰りたくない。誰の顔も見れないし、合わせられない。





こんなに悔しい顔して家になんて帰れない。





送迎の車に無理を行って近くの商店街に降ろしてもらう。下町風味のそこは、和風のお店が多いから着物で歩いても目立たない。




これが夜じゃなくてよかった。お昼でよかった。




夜ならもっと、惨めになる。


暗い中を歩くのは嫌だ。



雑貨や和菓子を売ってるお店を横目で見ながら適当に歩いた。ただグルグルと。






凄く疲れた。


今まで生きてきた中で一番。




口の端をキュッと噛んで歩いてると――――古びた駄菓子屋を見つけた。




外にもズラリ、駄菓子を出してるそこは昔お兄ちゃんとよく来た場所。




懐かしい。




時間が時間だからか、小さい子が何人も駄菓子を物色してる。




その集団の中で明らかに、小さい子供じゃない子がいて。あたしは思わず足を止めた。







深いキャップに


黒いパーカー


履きつぶした古いスニーカーに


左手にはお菓子をいれるカゴを持ってる。






「ねえそれなに味?おいしいの?ねえ!アンタ聞いてんの?ガキのくせにシカトすんじゃねえぇぇ!!」





‘ねえ’はこっちの台詞よ。



ねえ、何で今ここにあんたが居るのよ。






「・・・・・あれ!星野宮さんじゃん」




駄菓子屋の前にいたのは綾瀬ミホだった。




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