お女ヤン!!2【完】

★2 /白百合のジンクス





白百合のお嬢様達は秋になるとウキウキし始める。




別に、‘紅葉の色がとても素敵で心が踊り狂いそうですわ~’とかじゃない。



食欲の秋だから、‘腹がパンパンになるまで食べ物を食い散らかしてやろう’とかじゃない。



あたしはそうだけど。




気が早すぎてウキウキしてるお嬢様達をうんざりしながら見ていたら、今日もバッチリ化粧がきまってる美春があたしの肩を叩いた。



うん、分かってる。



そんな顔してたらすぐバレるわよーなんて言いたいんでしょ。



分かってるんだけど。



この女の子特有の、キャピキャピした雰囲気は本当にダメなんだって。



凄く居心地が悪い。



きっとあたしは一生こんな風にキャピキャピしたりしないんだろうなー。


それって乙女としてどうなんだろう。




「しょうがないでしょ?去年だってそうだったじゃない」



おーっと美春さん。


今日はチークが少し濃いんじゃない?



あたしも人のこたぁ言えないけども。



窓際の柱に寄りかかりながら、あたしと美春はピンクのオーラのお嬢様方を遠くから見つめてる。




「分かってるけど。にしてもちょっと早すぎると思う」


「当たり前よ、いかに自分が目立つか今から必死にドレスを仕立てなきゃならないんだから」



わ、分かってるよ。



お嬢様は目立ちたがり屋。


その見せ場が来年の3月だろうが、約半年だろうが今から準備しちゃうのが性(さが)。



美春がグロスを塗りながら、懐かしそうに去年の‘卒業パーティー’の話をした。




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