お女ヤン!!8【完】

★8 /計画の、計画





――――――千里が屋敷にくる1週間前。夏休み、補習終わりの放課後。





***






ウォーターガンを使って暴れていた凪たちを全員教室の中に押し込め、どうにか補習を無事に受けさせ終わった頃、既に時間は午後3時を回っていた。


正面玄関から校舎を出、校門に向かいながら腕時計で時間を確認する。もうこんな時間か。でもちょうどいいな。





そう思っていると、






「酷い、酷いわ与四郎。教師の前に、か弱い俺たちを突きだすなんて。横暴にも程があるわ!」

「どうとでも言え、凪」

「まあ、どうしたの与四郎お母さん。今日は珍しく強気じゃねえのよー。おっかないよー。南のお母ちゃんがとうとう育児ノイローゼをおこしたよー。おとうさーん」

「こんなデカイ息子を持った覚えはないぞ、俺は」





だから、なんでそんなに元気なんだオマエらは。



俺は普通に歩く事も許されねえのか。ずしりと体が重くなる。



見れば、俺の右腕には凪。左腕には葵がからみついていた。重い。俺の歩行をことごとく邪魔してくる。重労働すぎやしねえか?





「なにやってんだ、熱いから離れろ!」

「けけけ。このままテメーにとり憑いて呪ってやるぜ。なおかつ、テメーが墓に入ってあの世にいっても呪ってやるぜ」

「…そんなに補習が辛かったのか?凪」




2人をずるずると引きずりながら歩く。凪は俺の腕を掴み、全体重をかけながら口をとがらせた。




「あたりめえだろ、辛かったなんてもんじゃねえ!なんで俺が黙ってニコニコるんるんウキウキ補習を受けなきゃなんねえんだよ!しかもこの熱い中!この灼熱の中!この晴天の中!」

「ニコニコして補習受けてなかったじゃねえの、オメーは」

「葵の言う通りだ凪」




むしろピリピリしながら課題と格闘してたじゃねえか。


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