お女ヤン!!8【完】

★8 /探し巡って逃亡者






「さささささささささ、斉藤さん!」




やばい、予想外の地味すぎる登場演出に逆に度肝を抜かれた。まさかテーブルの下に隠れてたなんて、想像もしてなかった!


しかもあんなに至近距離にいたのか!それは反則だろうが!




会場を出て建物の中をひた走る。1階は逃げ場少なく、仕方なく3階まで移動した。




早く斉藤さんを見つけて、かえ、帰らなきゃ…!完全にパニック状態だ。


何か起きても冷静に対処できる余裕があったけど、あまりにも自分の近くに居たから驚きが止まらない。



今日さえ過ぎれば、あとは問題ないのに!





「斉藤さん、くっそ、どこいったんだ!」



早く、早く!付き添いの人たちが控えてる部屋の中を確認しながら、走る走る駆け走る。



だけど斉藤さんの姿はない。ああ、もう!




「たたたたた大変だ、びっくりしたびっくりした…!斉藤さん、どこ行ったんだ戻ってこい!早くしないと……」

「待てブス!そのくそ生意気な息の根止めてやっから止まれ!」

「ひいいいっ!」



きた、きたきたきた!きやがった!嘘でしょ!追っかけてきてる!



走りながら肩越しにちら、と後ろを振り返れば。


網をヒュンヒュン振りまわしている凪を筆頭に、千里とひなた君、与四郎さんと葵くんが背後から迫ってきているではないか!



ただし、葵くんだけはまだガンダーラの割引チケットが破けた事を気にしているようで。一生懸命、くっつけようとしていた。どんだけ破廉恥なの!



そして凪に関しては今からでも「イーッ!」っと声をあげそうな、ショッカー顔負けの悪役笑顔だった。


今すぐにでも戦隊ヒーロー番組の敵役オーディションに一発OK出来そうな悪役っぷりだった。そのままヒーローにKOされればオールオッケーだと思った。



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