お女ヤン!!8【完】

番外編 /いけいけ、ひなた君!








―――――――それは、いつも通りの放課後に起こった。




「――――でよー、そん時に俺が“カリフラワーとブロッコリーの違いなんて分かるわけがねえ!”つったわけよ」

「マジで!?アンタ勇気あるね」

「みぃちゃんもこれぐらい言えるだろ?」

「うーん。どうだろう…その日の朝ご飯によるね。肉食ってたら言えるよ。スタミナが大事だからね」

「みぃちゃんは肉食女子だよな。だけどゴリラって肉食うのか?」

「草食だと思うよ」




南高校、旧音楽室。



その中にあるグランドピアノの周りにたむろしている、いかにもガラの悪そうな…いや、明らかに悪すぎる南高校不良軍団。

と、


そのむさくるしい男集団に混じり、堂々とあぐらをかいて右手にオレンジジュース缶を持った綾瀬ミホ等は、なにやらワイワイと騒がしく話し込んでいた。



その部屋の中には他に、床に寝そべる魔王丸に、ソファに寝転がりながら腕を伸ばして猫じゃらしをふっかけ遊んでいる、他校の不良から羨望の眼差しで見られている南高校6代目藤井千里。



育児疲れ(相手は南の不良)か、千里の座る向かい側のソファで珍しく、座りながらうとうとしている赤い髪が目をひく沢田与四郎。



そんな彼の近くでシンバルを持ち、悪意満ちた笑みを浮かべる佐野凪。


プラス、携帯を与四郎の方に向け、たばこを加えながら「ズームっ、ズームっ」カメラ機能をいじっている宮田葵がいた。



ただ一人、オレンジに近い茶髪の彼がいない事をのぞけば、平常運転で繰り広げられているその日常。




「いいか、いっせーの!で俺がシンバル鳴らすから、そしたら…」

「わかってるぜ凪。俺のカメラ技術を甘くるんじゃねえよ~……30連写、準備オッケーだ」

「連写か。さすが葵、わかってるじゃねえか。シャッターチャンス逃すなよ」




凪と葵が視線を酌み交わし、背中に黒い羽を出現させながらキシシと悪魔の談笑を続けている。



その向かい側では、いまだ千里が「ちっちっち」舌を鳴らしながら魔王丸と猫じゃらしでイチャイチャらぶらぶと甘い時間を堪能中。



そして、



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