お女ヤン!!8【完】

番外編 /魔法アイテム




成長していくにしたがって乙女には絶対に、避ける事の出来ない道がある。


ソレはお金も時間もかかる。加えて、流行りとかもあるもんだから、たまったもんじゃない。


やれ、春色だの。
夏らしさだの。
クラスで流行ってるからだの……。


とにかく、あたしみたいなズボラ女代表には全くもってむいてない。





――――――――――――――――――――…………






「テメーなんだその、しなびけたツラは。ヒデーなんてもんじゃねえ。例えるなら世紀末だぜ、顔面世紀末」

「凪の口の悪さって手遅れの域だよね」



あと、しなびけたとか言わないでちょうだい。顔面世紀末って言わないでちょうだい。




南高校、いつもの旧音楽室。散らかり放題の部屋の窓から見える空は快晴。爽やかな風がそよそよと、部屋の中へと出入りする。




あー、やだやだ。


どーしてこんな爽やかな休日に、




「凪に会うんだろう。最悪だ」

「はああぁ!?そりゃコッチの台詞だ世紀末ブス!とっとと家帰れ!」

「だーっ!もう、うるさい凪うるさい。バーカアホんだ……ぎゃあああああ!ほほほら、負けちゃったじゃん!このバカ猿!」

「そんな事言っていーのかブス。そのDSとソフト誰のものだと思ってんだ?」

「だって凪が貸してくれるって言ったんじゃ、」

「言ってませーん。聞こえませーん」



さ、最低だ……!





ソファに両足をあげて座り、凪のDS(かなり頭を下げてようやく貸してもらった)を満喫してるあたし。


―――――と、落書きされたグランドピアノの椅子に座る凪。




いつもは騒がしいこの部屋には今、2人しかいない。




「やっぱり与四郎さん達の買い出しについて行けばよかったな…」

「今から走って追いかけりゃいーじゃねえか」

「いや、走って車に追いつけるわけないよね」

「聞こえませーん」

「ちょ、待って凪今日マジで意地悪くない!?」

「聞こえませーん」

「凪のDS、食器洗うスポンジで洗ってもいい?」

「ぶっ飛ばすぞどブス」



聞こえてるじゃん!!


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