お女ヤン!!8【完】




「ち、ちょっと千里、ジロジロこっち見ないでよ」



なに、待ってスネ夫、なんかすごい視線であたしのスカート見てるんだけど!!



無表情の千里がその艶めいた黒い瞳で、あたしのスカートを見てわずかに口元を引きゆがめた。




「変態よちーさん!か弱い女の子のスカートをガン見なんて!」



あらやだー!まるで世間話が好きなおばさんのように手を振ってそう言うも、千里はジイッとあたしのスカートを見たままだ。



なんだろう。

この妙な恥ずかしさは。



「千里、ちょっと止めてよ。アンタそういうキャラじゃないでしょうよ」


言うも、千里は強情に黙り込んだままだ。



穏やかな公園の中にいるのに何だろう、この妙な雰囲気は。




いたたまれず、あたしは即座にバッとしゃがみこんで膝の前に鞄を置いて千里の視線をガードした。



だけど相手は手強かった。



千里も何を思ったのか同じようにしゃがみこみ、手の甲を口元に乗せ、ジッとこっちを見つめるばかりで。




これ、困る。





「千里、変態だ!これはマジで変態だ!見ないでよこっち!訴えるよ!綾瀬の力すべて使って法廷で訴えてやろうか!ああん?」

「短い」

「だっから短くないって!第一あたしがスカート短くても喜ぶのなんて誰1人いないから!小枝さんたちだけだから!」

「焦る」



そう言って千里の視線があたしから、つんとそれた。





「そんなに短いと、他の奴等に見られてんじゃねえかと思ってコッチが焦る」

「……」

「長くしなさい」





珍しく、千里が困ったようにガラにもなく敬語で言うから。あたしとしばらく視線を合わせなかったから―――――――まあもう少しだけ長くしてみようかなと、検討してみるか。





おわり




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