離してなんてあげない。

離してなんてあげない。



12月24日――聖なる夜。


街はクリスマスムード一色。


友達は、みんなカレシとデート。


だけどあたしは、


「いらっしゃいませ」


――アルバイトに明け暮れていた。


冬休みこそ稼がなきゃと思ってガッツリシフトに入れてもらったわけなのだが。

イヴの夜は毎年人手不足らしく歓迎された。


ちなみにお正月も働く予定でいる。


人が遊んでいるときに働くのってすきだ。


「ありがとうございました」


また、カップルだった。

何組見かけただろうか。


この日は彼氏彼女で行動しなきゃならない暗黙のルールでもあるのかと思ってしまうほどに多い。


――恋人と過ごすクリスマスって楽しいの?


そんなことを考えていたとき、突然問いかけられた。

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