『彼女No.99』[完]

彼女No.99&彼氏No.01 /    夢の中でも*鈴



「寝てるぅ」


授業中、そんな声が聞こえてきて私は振り返った。


窓から吹き込む風は柔らかに光君を撫でていく。

薄い瞼の下に綺麗なグリーンを隠し、長い睫毛がそよそよと揺れる。



穏やかな午後の眼差し。
くすぐったいと言いたげに身動く光君は、数式を子守唄にお昼寝中。


「ほんっと綺麗」

「可愛いっ」


光君に向けられる言葉はいつも慈しみに溢れたものばかり。

私はしばらくその寝顔を見つめ「ノート見せて」と言ってくる光君を想像しながら前を向いた。

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