坊ちゃま、ホットミルクは如何でしょうか。∼Spring∼【完/修正中】

【春】 /温和。








「もう…、何なのあの子。クソババアなんて初めて言われたわよ…、誰にも言われたことなかったのに。」



失礼しちゃうわっ、と奥様。頬を膨らませ、怒るそのお姿は、到底40代のお方には見えません。



「まあいいわ。イライラは甘い物で上書きできるもの~んっ。杏子、切って来るから、ちょっと待っててね。」

「奥様、そのようなことは私が…。」

「いいのいいの、一緒に食べて?って私の我儘聞いてもらったんだし。これぐらいは私に用意させて~!」



それはそうですが…。『久々に包丁持つわね…、大丈夫かしら?』なんて言われたら、不安で仕方がありませんよ。



「お待たせ~!はーい、杏子!」

「恐れ入ります。奥様、何処もお怪我は…?」

「してないわよ?ほら!」



奥様は、掌をずいっと私の方へと向けた。念の為、両手を見せてもらったが、何処にも傷はなく、心底安心した。













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