束縛してあげる【完】番外編はじめました。

5章 /拓也の職場



拓也の家に住むようになってから2週間。

会社に行くまでにとてもゆっくりとできるので最高だった。
本当ならここでやっと慣れてきた的なことを言うんだろうけど、あたしの場合、余りにもあたしにとっての条件が揃っており、慣れるどころかダラダラと時間を過ごしていた。

あの時のパーティの彼女の家は倒産したらしい。
パーティが終わってから3日後に拓也から聞いた。
可哀想に。

あたしがスッキリした後、彼女はその場に座り込んで延々と泣いていたらしい。
今にって起こる罪悪感。
本当にごめんなさい。

「千尋、今日仕事休みだっけ?」

「うん、土曜日だしね。
拓也は仕事でしょ?」

熱いコーヒーを差し出し、目の前に座る。


「来月高校受験だからねー。
3年生たちが必死に勉強してるよ。」

もうそんな時期かー。
あたしもら学生のとき勉強してたなー。

「千尋と同じ学校がよかったなー。」

「あたしは拓也みたいなお金持ちじゃなかったから無理ですー。」

「だって、俺が3年生の時に1年生で入ってくるんだよ?受験の時に「あたしも去年頑張ったんだから拓也も頑張れ!」なんて応援されたいじゃん。」

あたし、そんなこと言うキャラじゃないし。

拓也の妄想話を聞いていたら、あっという間に時間になっていた。

「拓也!時間!」

「もうこんな時間か!
なら、いってきます。」

チュッと軽くキスをして慌てて出て行く拓也。

昨日遅くまで問題作ってたもんね。
だから今日少し起きるのが遅くなっていた。

まあ、こうやってのんびりする時間はあったんだけど。

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