束縛してあげる【完】番外編はじめました。

5章 /誕生日

「千尋ー?準備できた?」

「あ、あと少し!」

やばい、緊張する。
だってこれから拓也のご家族と会ってその後はパーティーだ。
庶民育ちのあたしは緊張でさっきから少し手が震える。

パーティーも緊張するけど、親に会うのがこんなにも緊張するなんて思わなかった。

「できたよ。」

プレゼントをカバンに入れて拓也の待つ玄関に向かった。

「すっぴんを俺以外が見るのは気に食わん。」

「ふっ。どこの親父よ。」

「歳を取ってもまだ若い方だと思うんですけど?」

「でもあたしよりおじさ…んっ。」

あっ、ちょっと怒った。
いつもより少し荒いキス。

「そんなおじさんが千尋は好きなんでしょ?」

ちゅっと音を立てて離れた唇。
今度はその離れた唇が薄く笑う。

拓也の言う通りだ。
どうしようもなくこの人が好き。

「お誕生日おめでとう。」

「ありがとう。」

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