Songs -episode 1-

決然

「はるかー!!」


テストを終えて梨奈たちが待つ駐車場へと向かう私を呼び止める声。

朝無言で別れたあさみだった。


「だいぶマシになった?酒臭いって言われなかった??
はるかなんてさぁー、梨奈に酒臭いってクソ不味い飴舐めさせられて余計気分悪くなったよー!!」

なんて暢気に言う私を無言で人のいない教室に引っ張って入るあさみ。


「テスト中ずっと考えてたんだけど。
やっぱりこれだけは確認しておいた方が良いと思って。」


そう言うあさみは真剣だった。
ただならぬ空気を感じてあさみを見つめる。


「昨日貴宏が『遠慮するのやめた』って言ってたの覚えてる?」


遠のく意識の中で私が最後に聞いた言葉。
何となくだけど覚えてる。


「じゃぁそれ以外は??」


「それ以外??他に何か言ってたっけ?」

どれだけ記憶を遡ってみたって、それが最後に聞いた言葉の様な気がする。


「やっぱり。もう完全に目がイッちゃってんなって思ってたもん。ここんとこ疲れてたからしょうがないとは思ってたけど。だから余計にちゃんと言っとかなきゃって思って。」


いつものあさみの雰囲気とは全く違ってて、今あさみが放つオーラに私は少しだけ不安を覚える。

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