gray~灰色に染まった愛~

作者西日 神門

灰色の闇で、愛されたいと思った。
両親が私を売るという話を聞き、逃げたは良いものの帰る場所がなく挙句の果て、自殺を選ぶその時、現れたのは黒い瞳をした男で…。


生きる意味なんて、もうとっくに無くなっていた。



それなのに、真っ黒の瞳を持つあなたは

抗うことのできない灰色の闇の中で、私を救ってくれた。



両親、兄弟、親戚、友達・・・全てから見放された私を

救ったとしても意味もないはずなのに。



「闇は闇しか愛せねぇ・・・俺に、生涯かけて誓え。

     俺を愛すと、・・・・愛せと。」


――――――お願いだから、私を捨てて。


それか、私が苦しくなるほどに、愛して。