ワケあり生徒会!3 【完】

第6章 /それが理由なら

「...またいつもながら突飛ですね」



溜め息を吐きながら椿様に紅茶を淹れる。

疲労困憊の俺を見て、我が主はくつくつと喉で笑った。



「見たか?榊。華月嬢の表情」



えぇ、見ましたとも。

それはそれは呆れ...驚いていたじゃないですか。



「理由を話せば彼女も驚かなかったんじゃないですか?」


「それではわしが面白くなかろうに」


「...あの理由がなきゃ私は断ってましたよ」



まったく、この人は。

色んなことが出来るくせに、愉しいことにしか労力を使わない。

だから誤解されるんですよ貴女は。



「椿様の優しさは捻くれていらっしゃる」



今朝突然『修学旅行に華月嬢を連れて行く』と言われたときは驚いた。

もちろん俺は断固反対、のつもりだったのだけど。

“来年はどうなっておるか、解らんからの”

この一言で、この人の真意を知った。


華月瞳。

桜場女子大付属からの転校生。

生粋のお嬢様である彼女が、本来なら三鷹に通うなんて有り得ない。

それこそ『ワケ』がなくては。

そして彼女の持ってる『ワケ』は、一筋縄ではいかないものだ。

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