ワケあり生徒会!3 【完】

第6章 /修学旅行、1日目前半

さて、当日の早朝。



「カナデお財布持った?携帯は?忘れ物ない?」



玄関で靴を履いてるカナデに質問攻め。

そんな私を見て、彼は目を細めて苦笑する。



「ちゃんと持ってるから大丈夫だよ~。なんか母親みてぇになってるじゃねぇの」


「だって忘れ物しても届けられる距離じゃないもの」


「とりあえず財布さえ忘れてなきゃどうにでもなるよ~」



その通りなんだけど。

でもやっぱり心配だし。



「カナ兄気をつけてね」


「お~。七音も花音もいい子にしてろよ~」


「カナちゃん、おみやげかってきてね」


「ちゃんと買ってくるよ」



朝早いにもかかわらず、ナオとカノンは早起きしてカナデのお見送り。

数日会えないということもあって、少し寂しそうだ。

だからこそカナデは私に2人のお世話を頼んでくれたのだけど。

私も行くので必然的にそれは不可能になる。

帰って来たら、きちんと彼に謝らなくては。



「んじゃ、行ってくるわ~」



そう言って、ナオとカノンのおデコにキス。

...そして何故か私にも。



「っ私はいいって前に言ったでしょう!」



赤面する私を余所に、彼は悪戯に笑うだけ。

余裕気な表情のまま、“いってきます”と言って出て行ってしまった。

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