ワケあり生徒会!3 【完】

第6章 /authentic

「ヒトミちゃん、ちゃんと家に帰ったみたいだね。いま携帯を充電してるみたい」



スマートフォンで彼女の現在位置を確認する。

電源が入ってないと確認出来ないから、こまめに充電してほしいところだ。

車内のザワメキが大きすぎて、ふぅと溜め息を吐く。

学生で溢れかえる貸し切りバス。

一番後ろの座席に座る俺たちの近くには、誰も近づいて来ない。

まぁ予想はしてたけど。



「ちゃんと携帯充電しとくように言ったんだけどね~」



呆れているような態度で呟くカナデ。

でもその表情がいやに柔らかいっていう自覚はあるんだろうか。



「つーかもうさっさとホテル行きてーんだけど」


「今向かってるでしょ?全くリョウは...。子供でももう少し堪え性があるよ」


「うっせーぞヨウヘイ。俺バス嫌いなんだよ」



イライラしたように言葉を零すリョウ。

バスが嫌いっていう気持ちは、俺もよく分かるけれど。



「そういえばスバル。お昼ユウトに電話したんだよね?」


「あぁ」


「ま、その様子じゃ電話したかった相手はヒトミちゃんみたいだけど」



あからさまに聞こえた舌打ちに、思わず苦笑する。

心配性というか、なんというか。

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