ワケあり生徒会!3 【完】

第7章 /betrayer

「...明日、三鷹が動く」



バタバタと夜風に髪を弄ばれながら、ぽつり独白のように告げる。

人が溢れかえるネオン街。

いつでも騒ぎが起こる中心地。

眩しさに耐えかねて、ぐっと目を閉じる。



『あぁ、コッチも準備は出来てるよ』



電話の先にいるあの男は、きっと今日も薄気味悪い笑みを浮かべているんだろう。



『見ものだな。お前が裏切り者だって知った時の三鷹の連中の顔』



じり、と胸の中心に嫌悪感が募る。

募るけれど、何も言い返さない。

それは事実、自分が『裏切り者』だからだ。

何度も何度も、この男に三鷹の情報を流した。

それは覆りようもない、事実。



『お前、最終どっちにつくんだ?』


「何、」


『分かってるだろ?お前は『三鷹』にも『紅明』にもつけない』



バタバタ。

バタバタ。

黒い上着が、風に靡く。



『コウモリみたいだな、お前』



瞬間、見られているんじゃないかと馬鹿みたいな考えが過ぎった。

バタバタと舞う黒い上着は、さながらコウモリの羽。

どの世界にも入れない、醜いコウモリ。

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