ワケありSS! 【不定期更新】

「華月嬢」



廊下を歩いている時、ふと聞き慣れた声に呼び止められた。



「はい?」



振り返れば、今日も寸分たがわず美しい着流し姿の理事長がいて。

どこから現れたんだろう、今。

なんて細やかな疑念を持ちつつ彼女と対峙する。



「どうかされたんですか?」


「ふむ。あるところから依頼を受けての」


「...はぁ」



どうしよう。

嫌な予感しかしないのだけれど。

依頼を受けて、それを私に伝える意味。

どう考えても何かさせられるに決まってる。

そしてそんな予感は、残念ながら外れることなく的中してしまうのだ。



「生徒会の男共を酔わせてくれ」


「はっ!?」


「一人ずつ順番に、の」


「え、ちょっ、」



仮にも。

仮にも理事長が未成年を『酔わせろ』ってどういうことなんだ。

その依頼主はどれだけ権力があるんだろうか。



「彼奴らが酔ったらどうなるのか、後日報告するように」


「いや、待っ、」


「場所は用意する。一人ずつ誘ってくれ」



待って!

ほんと待って!



「ではの」



あぁぁぁぁぁ、もうっ!!

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