君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)
【第2章】 /フローラの力
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(side:ロック)
俺の部屋へ戻りフローラをソファーへそっと下ろす。
廊下で誰かと擦れ違う度に何事かと声を掛けられたが「何でもない」とあしらった。
「見せて」
フローラの手首を見ると、あの酷かった痣がもう薄くなっていた・・・
「ね?大丈夫だって言ったでしょ?」
どうしてこんなに治りが早い?
信じられなくて、手首を凝視していた
「私は治癒力があるから治りが早いの」
「それにしたって・・・」
いくら治癒力が高いと言ったって痣が薄くなるのが早過ぎる
「前にロックの傷も治したでしょ?私、傷を治せるの」
だから大丈夫よ?そう言って手首を擦って微笑んだ。
確かに、瀕死の俺を助けてくれた。それだけ治癒能力があるんだろうけど・・
「でも・・・手首を掴まれた時は痛かっただろう?」
フローラが擦っていた手首をそっと引き寄せてそこに口づける
彼女を見れば顔を真っ赤にしていて。
その反応を見ているだけで自然と笑みがこぼれてしまう
「君が傷付くのが嫌なんだ」
腕を引き寄せて傾いてくる体を抱きしめた
あらすじ
大の女嫌いな王子様と不思議な少女の恋のお話
この作品のレビュー
総合ランキング1022位獲得!(2014年07月)