真夜中の学校からは狼の遠吠えが聞こえる

第一章 /満月の夢と柚子の飴



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満月の夜、私は決まって同じ夢を見る。


ひんやりとした空気と明かり一つない暗闇の中、狼の遠吠えが聞こえてくる。


しばらくすると、暗闇だった世界は満月の明かりに徐々に照らされていく。



ーーーーー“何か”の足音がすぐ近くで聞こえた。



獣独特の匂いと低い唸り声が私を完全に恐怖で支配する。


覚悟を決めて振り返ると、鋭くて綺麗な青い瞳を持つ”何か”ーーーーーーーーーーーーーー”狼”と目が合った。


悲鳴を上げるより先に私は目の前の狼に飛びつかれ、そのまま襲われていた。


首筋を噛み付かれ、痛みのあまり意識が遠のいていくのを感じながら、私はいつも早くこの夢から覚めてくれと祈り続けるのだ。





ーーーーーーーーけれど願わくば、目の前で涙を流しながら悲しい瞳で私を襲う、この狼を救う方法はないだろうか?


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