ファン
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kana

  繋いだ手が離れることなんて、絶対にないと思っていた。 なのに、一度離れたその手を掴むことはもう出来なくて。 離れないで。 離さないで。 それだけが、あの頃の私の願いでした。






 私は書く。 思い出を形に残す為に。“今”という瞬間に感じたことを書き記す為に。 “今”という瞬間に抱く、其の気持ちを忘れない為に…