狂想に侵されて

序盤 /玲凰side






ぼやける視界。




漂う鉄の匂い。





カツンと響くパンプス。




誰かいる.....





俺は、開きかけていた瞳を再び閉じた。





途端、きつい香水の匂いが俺の鼻を刺激する。





くせえな...。




俺はそんなことを想いながら視覚以外で、辺りを探る。





この密室にはモニターがあり、それは俺がここに入れられた時から一度も動くことはなかった。




しかし耳をすませばそのモニターから何かが聞こえる。





さらに聴覚を集中させれば、そこから聞こえる声は確かに緋梨のものだった。





先ほど、何かを打たれ眠らされたことを思い出した。





  • しおりをはさむ
  • 63
  • 5468
/ 186ページ
このページを編集する