Freedom -first- 【完】

First /ホストクラブ鬼来襲

「亜美ちゃぁ~ん」

「……お、お疲れさまです、麗奈さん」

夏樹さんに指名されて以来、なぜだか麗奈さんの私に対する絡みが増した。

しかも店の先輩ホステス達は、あからさまに優しい。

マネージャー含め黒服のお兄さん達も、なんとなく以前より私を気遣ってくれてるような気がした。


こ、これは、

夏樹さんのヤクザ効果ってヤツか?


――でもあの日から3日、夏樹さんはアンデルセンにも来ていないし連絡も無い。

結局、告白とかやっぱただの気まぐれだったんだろう。

まぁ、いっか?


「亜美ちゃん、今日一緒に遊びに行こ」

今夜はアフターが入っていないのか、麗奈さんは上機嫌で誘ってくる。

正直、ちょっと面倒くさい。

「何処に行くんですか?」

「秘密!付いて来てよ。絶対、楽しいからさ?」

なんとなーく、嫌な予感はしてた。


してたけど、断れないのはやはりヘルプの辛いとこなわけで、戸惑っていると強制連行されてしまった。


連れて来られた先――…、


「いらっしゃいませ~」


暗闇に混じるタバコの煙に加え、付いたり消えたりするフラッシュライトで眼がショボショボした。


「…………」


ボックス席のような場所に通され、私と麗奈さんが座る席に、


――男の子達が現れた。

「珍しいじゃん麗奈の友達?」

「一緒に働いてる、亜美ちゃん」


派手に盛った髪型、

ジャラジャラと下品なアクセサリー、

咽せるようなキツイ香水の匂い。


そこは――…、


ホストクラブだった。



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