Freedom -first- 【完】

実家とおばぁちゃんの家は電車で通える距離にあり、勿論高校の通学も問題は無かった。

そして、おばぁちゃんの家はそれなりの都会にあるのに、大きな一軒屋――。

手入れの行き届いた庭では、松ノ木、ツツジ、梅、金木犀、もみじ、紫陽花……、四季折々の花々や木々を楽しめる。

おばぁちゃんが育てる薔薇と欄の花が見事だった。

都心でこれだけの広さがあるっていうのは、ちょっとした私の自慢でもあった。

1階をおばぁちゃんが使い、私は6畳、8畳、4畳半、物置と、2階にある全ての部屋を自分の部屋にすることができた。

TVのある部屋をリビングとし、あとの2つは寝室、洋服部屋と命名。

(勉強部屋は意図的に無い)

女友達が何人泊まりに来ても、ゆったり眠れる。

おばぁちゃん自慢の美味しい御飯付きで。

学校に持って行くお弁当もおばぁちゃんの手作り。はっきり言ってお母さんの料理より断然美味い。

冷凍食品なんて一切使わない。

ハンバーグも餃子も全部手作り。

朝からホットケーキを焼いてくれたこともあった。

「おばぁちゃん、私が子供の頃よくプリン作ってくれたでしょ?あれ食べたい」

「はいはい」

学校から帰ると、冷蔵庫にはプリンが並んでいる。

お父さんとお母さんは最初から私が気に入ると解っていたのだろう。

月に数回、お母さんも様子を見に来ては「いい生活してるわねぇ」と笑っていた。

私はおばぁちゃんとの2人暮らしが本当に楽しかった。


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