Freedom -first- 【完】
First /おばちゃんの実態
「あのぉ、おはようございます」
ビルの2階にある割烹料理屋。のれんのかかる入り口を潜ると、
「あらあら、いらっしゃい」
「ママから聞いてるわよ、亜美ちゃんでしょぉ?」
中から50代~60代くらいの、おばちゃん達が3人出て来た。
ママは私の源氏名を伝えたらしい。
割烹料理屋なんだから、本名でも良かったのに。
「はい、今日からお世話になります」
お世話になります――。
この言葉を前言撤回したくなったのは、その数十分後だった。
「着物自分で着れる?」
1人のおばちゃんが、私をジィーッと見つめる。
着物……?
そういわれてみれば、おばちゃん達は3人とも着物を着ている。
「できません……。あの、制服は着物なんですか?」
「そうよぉ。亜美ちゃん良く似合うんじゃない?手伝ってあげるわ」
店の奥に連れて行かれ、着て来た洋服を脱げと言われた。それはいくらおばちゃんでも、ちょっと恥ずかしいんだけど。
仕方ないのでワンピースを脱いだ。
――瞬間、
「あらぁ~、いいおっぱいねぇ?」
え、えぇっ!?
お、おばちゃん!?
「ピチピチしてる、羨ましい」
そ、そりゃ、おばちゃんに比べれば?
私まだ19歳だし!?
てか、そんなマジマジ見ないで欲しい。
着付けられながら、同時に着方を習う。
「あの、これって衣装代お給料から引かれるんですか?」
思わず聞いてしまった。
「えぇ?これ制服だから」
制服。
クラブのドレスとは違うらしい。
「あ、そうですか!」
おばちゃんは不思議そうな顔をしていた。
そりゃそうか?
普通のバイトは制服支給なんだよな?
既に水商売に毒されている私だった。
どこに消えた、平凡感覚!
戻って来い!
総合ランキング29位獲得!(2012年09月)
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