Freedom -first- 【完】

First /初指名?



一応、大学は真面目に出席する。

でも講義中はたまに不真面目。

夜遅くまで仕事をしていると、どうしても眠い。

何人か友達もできて、学校帰りに合コンとか色々誘われるが、週末はほとんど付き合えなかった。

平日火曜日が唯一学校の友達と遊べる日。


「ねぇ、夏休みどうする?グアムでもみんなでいかない?」

お昼を皆で食べていると、そのうちの1人が言い出した。

「帰りに安いツアー見てみよっか?」

「アキも一緒に行くでしょ?」

うどん(安い)を食べてた私に、話しをふる友達。

「うん……。私も一緒に行きたい」

3日間くらいなら、お休みが取れるだろう。

お金も思わぬ短期バイト、ランチだけで1万があるのでなんとかなるよな?

取り合えず、今日は店に出勤だったので旅行代理店には付き合えなかったが、一緒に行くことだけは承諾した。

それくらいの贅沢、いいよね?

でもアンデルセンより、夏樹さんの割烹のほうが気になった。

私が休む間、おばちゃんが代わりに入るんだろうけど。

夏樹さん、怒るかな?

怒るだろうなぁ……。

”ババァ使えねぇつってんじゃんっ”とかなんとか言いそうだ。


3限目が始まろうとしていたとき、携帯が鳴った。

大体この時間は麗奈さんからの電話が多い。

自分が同伴するとき、店に直て来たお客さんを私に繋げさせるための出勤確認。

どこまでも、ヘルプな私だ。

でも携帯を見ると、知らない番号からだった。

名刺を渡したお客さんだろうか?

取りあえず、電話に出てみる。


「もしもし?」

「亜美か?」

やっぱり。

亜美と私の源氏名を呼ぶのは店の人だけ。

男の人の声なので、お客さんだろう。

「はい、亜美です」

少し声のトーンを上げた。

「お前……、俺誰かわかってねぇだろ!?」

ん?

あ、この声って……。


「な、夏樹さん!?」



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