Freedom -fourth- 【完】



頭を枕に付けたまま、ベッド下に転がる携帯を薄眼を開け見ると――…、


ぼやけた視界の中、


画面に表示される、”夏樹さん”の名前。


夢現(ゆめうつつ)、まだボヤーッと携帯を半目で眺めていた。


……夏樹……さん?


ビデオデッキのデジタル時計は、明け方3時。



朦朧としたまま、携帯電話をやっと手にする。


「……もし……もし」


『寝てたか?』


寝てる……。



「寝てます……眠いです、寝たいです……」

『あー……、いや今飲み終わったからよー?』


飲み終わった……?


ふーん?


で?


「そうですかぁ……、おやすみなさい」


『待て。寝るなっ、ちょっと話聞けっ』


携帯から聴こえる軽く怒鳴り口調にイラっとした。

私は睡眠を邪魔されるのが、一番腹立つ。


「何時だと思ってんですかぁー、こんな時間に話とか聞こえない……、聞かないっ」


『機嫌悪ぃな!?おい』


「何ですか……」


『いや、いんだけどよぉ。明日も逢うしな……』


真夜中、3時。



「もう……今日です……」


『あぁ、分かった。寝ろ、起こして悪かった』


「おやすみ……なさ……」



完全に寝ぼけていて、朝起きると夏樹さんと電話したのが夢の中だと思っていた。






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