Freedom -fourth- 【完】



取り敢えずアンデルセンが終わってから、夏樹さんにちゃんと電話しようと思っていた。

明日の割烹屋のシフトも、本当に行ったらダメなのかも確かめたい。


そう私はこのとき――、

勝手に都合いい結果だけを想像していて、事の背景や成り行きを深く捉えず、

夏樹さんの性格からして、キレて見えてもアレが普通だしな?と、軽く思っていた――。




「おはようございまーす」


ここ最近アンデルセンでは、麗奈さんのお客さんとも随分打ち解けてきて、緊張することも当初に比べれば少なくなった。

美綺さんが辞めたあと、麗奈さん以外のお姉さん達の席にもヘルプでたまに着く。


今日も付回しの黒服さんの支持通り、あっちの席へ、こっちの席へと、

動物園の客寄せ――、パンダ姉さん達のスーパーヘルプとして頑張っていた。


「亜美ちゃんは若いなぁ?」

「秘密ですけど。こう見えて、実は……」

「え?なに、実は???」

「19歳なんですよー」

「って、まんまだろ!」

「アハハ」


うん。

相変わらずヘルプだけど、水商売という仕事に多少は慣れ始めたのか、

お客さんと会話するのが楽しいと思う。

私が知らない話をお客さんから聞くのも面白い。




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