Freedom -fourth- 【完】

Freedom -fourth- /第1の事件ですっ!



シャワーを浴びながら、水族館で夏樹さんを絶対楽しませてやるんだ!と、なぜか意気込んでいる私――…。

大急ぎで身支度を整えて、外に出ると夏樹さんは相変わらず無表情でタバコを吸っている。

それでも、普段の真っ黒鬼よりシャワーに濡れた髪、白いTシャツが太陽に照らされ……、

遠目から見れば、爽やかお兄さんだ。



「遅ぇー」



が、現実はコレ……。

いちいち、目付き悪く睨むクセ止めて欲しい。


「お待たせしましたぁー」


本当はちゃんと化粧したかったのに、ほぼ素っぴんで出て来たんだけどね?


「1回車戻って、移動させっか…」


「あー?はい」


水族館まで歩ける距離だったけど、私は結構荷物を持っている。

濡れた水着とタオルで、ビーチバックの重さが増した。

歩き始めると、何も言わずにバックを持った夏樹さんが意外に優しいとか思う。

そういうとこは、ちゃんと気付いてくれるんだなって。


「チェックインは好きにしろっつってたけどな、6時に飯だってよ」

夏樹さんと付き合い始めて気付いたことがある。

夜は普通に手を繋ぐのに、昼間だと何でか自らそういうことをしたがらない。


「電話してくれたんですか?」

「……おー」


なので、私から夏樹さんの手を取ったら

少し戸惑ってる。


変なの。





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